【2023年夏 イタリア旅行】ナポリ旅行記~ポンペイに浸る2日間~
まとまって夏休みを取得できたのでイタリアに行ってきました。初日~3日目まではナポリに滞在し、ポンペイ遺跡を満喫するために考古学博物館と現地へ赴くことに注力しました。
国立考古学博物館
現地に到着して早速ナポリにある国立考古学博物館に行きました。
ここには18世紀以降に発掘されたポンペイを始めとするナポリ近郊の遺跡の出土品と、16世紀にファルネーゼ家が収集したローマで発見された古代彫刻群が展示されています。
入ってすぐアレクサンドロス大王が迎えてくれます。マケドニアの王としてマケドニアからエジプト・ギリシャ・ペルシャ・インドの一部まで広がる広大は帝国を築いた人で、歴史上有名な人です。
イタリアには主人公級の有名人が数多くいますが、中でもアレクサンドロス大王が一番だったのだと伝わってきます。
1546年にローマのカラカラ浴場後で発見された〈ファルネーゼの雄牛〉は紀元前4世紀頃に作成された大理石製の彫刻です。
牛を寄ってたかって虐めているように見えますが、実際いじめられているのは左下の女性 ディルケ王妃で、ゼウスの双子の母親が彼女に虐待されていたため、彼らが暴れ牛を用いて引きずり回して復讐しようとしている構図だそう。
2階にはポンペイで出土した絵画やブロンズ像などが多数展示されています。
本物は修繕中とのことでレプリカが展示されていました。
実物はポンペイで出土し、イッソスの戦いを表現したものと言われています。イッソスの戦いは、紀元前334年に起こったアケメネス朝(ペルシア帝国)との戦いで、アレクサンドロス大王が東方遠征中にペルシア帝国のダレイオス3世と戦ったものです(数はダレイオス軍20万に対し、アレクサンドロスは3分の1以下と言われている)
戦地となったイッソス(現在のトルコ イスケンデルン周辺)は山に囲まれている地形でお互いが敵を求めて前進した結果、片側は山の上を、もう一方は山の下を通ることで空前のすれ違いが発生し、先に気づいたダレイオスがアレクサンドロス軍の背後から攻めることで始まりました。
一瞬奇襲にも見える構図ですが、早々に作戦ではなくただの偶然だと気づいたアレクサンドロスは冷静に戦況を分析し、まずは弓兵を歩兵で壊滅させ、その後騎兵で側面から不死隊(※)を急襲する戦略を取ります(ダレイオス自身は戦車に乗っており、その周囲を不死隊と呼ばれる屈強な兵1万で固めていた)
不死隊にまで迫られたダレイオスは怖くなって、戦車から馬に乗り換えて敗走し、それが兵たちにも伝わることで全軍敗走となり、逃げるダレイオス軍をアレクサンドロス軍が一方的に制圧していく構図だったそうです。
その他にもポンペイの家々で発見された絵画や食器類、縮小模型がありました。
当時の貴族層が使っていたものですが、現代のものと大きく変わらず、現代人が使っても問題なく生活ができそうな品々でした。2000年前でこの生活レベルだったのかと、圧巻でした。
実際は書ききれないほど数多くの展示があり、有名な彫刻や絵画もたくさんありました。16時~閉館時間まで約3時間強いましたが、全然時間が足りなかったです。
また行きたいなという思いと、今度こそはイッソスの戦いの本物を見たい…!
ポンペイ遺跡
雲がかかってますがヴェスヴィオ火山を背景に遺跡を取りました。車道と歩道が分離され、飛び石状の横断歩道があり、雨が降っても水たまりができにくい構造になっていました。
テルモポリオと呼ばれる居酒屋の跡もたくさんありました。博物館で見た食器類もそうですが、見れば見るほど現在の生活とそう変わらないところがちょっと恐ろしいです。
中心地から少し離れたところに1.2万人が収容できる円形闘技場があります。コロッセオに似てますが、建造はこちらが先だそうで紀元前80年頃に建設された現存する中で世界最古のものだそう。
観客席には上がれないものの、アリーナ部分には入れるため見世物にされる気分は十分味わえました。
また秘儀荘も中心地から離れていますが寄ってきました。
ポンペイレッドと呼ばれる独特な赤色を背景に、等身大の29人が描かれており、当時流行していたディオニュソス信仰への入信儀式を描いたと言われています。
またこの他にも有名どころは一通り回ってみて、悲劇詩人の家を回ったり、石膏による当時の人の復元を見たりしました。
顔の表情など細かい部分は復元できていないのですが、当時の人間の大きさはおおよそ再現されていました。成人だそうですが、今の日本人より1周りは小さかったです。
尻尾生えたりしてないかと期待したのですが、人間の造形はここ2000年で変わらずのようです(残念)
市内~湾岸散策
ナポリ中央駅からMunicipio駅までメトロで移動して、徒歩で3~4km散策。日中32~33℃の快晴で雲もなく暑かった!日本では数年感じたことのない、カラっとしたThe夏でした。
元々13世紀のアンジュー家の城だったが、15世紀になってアラゴン家に寄って再建されたもの。円形の塔が5つあり、正面からみた白い部分は大理石でできた凱旋門になっており、ルネサンス様式の傑作の一つだそう。
中は入らなかったのですが、礼拝堂と美術館があるそう。
1887-1890年に作られた商業施設でナポリの中心商業とすることを目的に建設されたそうです。それにしても立派なアーケードでした。
シャッターが降りている店もありましたが、おしゃれな服屋さんが多かったです。
12世紀に建てられたナポリ最古の古城で、時代背景に応じてときには王族の住居、ある時には牢獄として、時代毎に改修・改築が行われて様々な用途に使われていたそう。
上部には大砲の置かれたテラスがあるそうで、市民を威嚇し反乱や革命が起こることを防ぐ目的だったそうです。
屋上からの風景は「ナポリを見てから死ね」の格言の由来で、ナポリの町並み・サンタルチア湾・ヴェスヴィオ火山・カプリ島まで見渡せるんだとか。
閉館していて入れなかったのが悔やまれる…!
食べたもの
魚介のリングイネ@La Cantina Dei Mille
ホテル横のお店で魚介のリングイネ(トマトソース)を食べました。明らかに1人前ではなく食べきれなかったのですが、魚介の旨味がよく出ていて美味しかったです。旨味ももちろんのこと、タコ・エビあたりはそのものの弾力もよくありました。リングイネも小麦の風味をよく感じました。
ワインに合うように少し塩辛めの味付けだったのですが、アルコールなしでも美味しくいただける加減でした。
お店近くの雰囲気はこんな感じで、画像の白いテントが出ているあたりになります。キャッチの方がおります。
ティラミス
ナポリ中央駅の2Fで食べました(普段はピザも売っていそうだった)おやつ時間だったのでティラミスとコーラを頼んでみましたが、ティラミスもチーズそのものが美味しく、とても濃厚でした。
到着までになれない硬水でお腹を壊したり散々だったのですが、コーラは世界共通で久々に美味しい飲み物で喉を潤しました。
ついた当日の16時-17時あたり(日本時間だと夜中)に食べたのですが、ティラミスは濃厚過ぎて胃もたれしました😂でも美味しかった…!
マルゲリータ&カプレーゼ
駅前のお店でマルゲリータとカプレーゼを食べました。トマトとチーズだいすきです。写真だとわかりにくいですが、2人前ありましたね。店員さんが気を利かせて、先にカプレーゼを持ってきてくれたのですが、これを食べきった時点でお腹いっぱいになっていました😂
トマトとモッツァレラは素材そのものが美味しく感じられ、トマトは皮厚でゼリー質が少なく少し酸味があり、モッツァレラチーズは牛乳のまろやかさとクリーミーさがありました。
日本で食べるモッツァレラチーズってあまり味がしないと思うのですが(スーパーでよく見る水に入っているやつ)、イタリアで食べたチーズは総じて牛乳がベースに有ることをはっきりと感じ、クリーミーで柔らかさがありました。
素材だけで美味しいのに、これにオリーブオイルとバルサミコ酢(どちらも大好物)を好きなだけかけて食べるという、贅沢な食べ方をさせて頂きました😋
マルゲリータはそんな素材をかけあわせてパンに載せて焼いているので、間違いない美味しさでした。生地が耳までフッカフカでナポリを感じました!
駅すぐ横のお店で、現地の方からするとレベルは高くないお店かもしれませんが、こういったお店だと素材そのものの味がわかるので立ち寄ってみてよかったです。
注意事項/ポイント
- アリバスの乗車について
- タッチ決済ができるクレカは乗車時にタッチ決済で購入可
- 乗車位置はここ(行列ができていると思います。列を整理している人はいません)
- アルテカード(campania-3-days)はアプリでしか売ってない
どこにも売ってなく現地調達は不可なので必ず購入しておくこと - ポンペイについて
- 先にポンペイ遺跡を散策→翌日に博物館が吉
音声ガイドを聴くと、さも目の前に実物があるかのように案内されるが、実際は博物館に保存されているケースが結構多いため。また博物館も展示内容が多いため、先に現地で気になるものをピックアップしてから行くと良い。
- 先にポンペイ遺跡を散策→翌日に博物館が吉
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